渋谷は台地と谷の街と言われ、歩いてみると坂道の多いことに気付かされます。地形的には、最も高い地点で幡ヶ谷方面の海抜約44メートル、低い地点は広尾付近の渋谷川畔の海抜約9メートルと高度差は35メートル程もあります。自然のままの地形は少なくなってしまいましたが、渋谷川が武蔵野台地を削って作りあげた渋谷の高低と地形を確かめてみるときには・・・

『1万分の1地形図』

この1冊(枚):『1万分の1地形図 渋谷・新宿・中野・世田谷』(国土地理院 1999年から)

現在の1万分の1地形図は昭和58年(1983年)から大都市圏を中心に国土地理院によって整備され、凹凸の地形を示す等高線の表示を含む5色刷りの地図です。渋谷区全域は1枚の地図には収まらず、「渋谷・新宿・中野・世田谷」の4枚でカバーされます。市街地化されている渋谷の地図の中で見つけ出す等高線は構造物に沿った角ばったものが多くなっていますが、2メートル間隔で高低を確認することができます。
明治期から昭和30年代まで修正を重ね作成されていた1万分の1地形図では「四谷・三田・中野・世田谷」の4枚で渋谷区域がカバーされます。

1万分の1地形図 渋谷

渋谷区地形図関係資料紹介

明治になって作成された渋谷区関係の地形図の古いものでは『東京府武蔵国南豊島郡代々木村荏原郡上目黒村近傍』という明治13年(1880年)に第一軍管区が測量した2万分1迅速図があり、まだ自然地形を残した姿を写しだしています。また、明治期以降の1万分の1地形図は明治42年(1909年)測図・大正5年(1916年)修正・大正10年(1921年)修正・昭和12年(1937年)修正を『1万分1地形図渋谷区関係部分集成』の中に収録しています。

渋谷区地形図関係資料一覧(PDF:140KB)