日本が江戸時代から教育の盛んな国であったことは広く知られています。教育令が公布される明治12年(1879年)以前の渋谷区域には、渋谷・千駄ヶ谷・臨川の3つの公立小学校がありました。近年の学校統廃合では100年以上もの長い歴史を持っていた学校にさえも消えていったものがあります。
母校の歴史には地域の歴史とも重なる多くのものがあります。学校のあゆみが刻み込まれた周年誌から幼き日の思い出を拾い集めてみたくなったら・・・

『臨川 渋谷区立臨川小学校開校130周年記』

この1冊:『臨川 渋谷区立臨川小学校開校130周年記念誌』(渋谷区立臨川小学校 2007年)

臨川小学校は明治11年(1879年)に開校しており、区内の小学校のうちでも最も古い学校の一つです。その名は川が前にあったから臨川とつけたという説と、祥雲寺が臨済宗の寺だからその頭文字をとったとの二説があります。
ここでは臨川小学校のものを取り上げましたが、それぞれの学校では周年の節目節目に記念誌を刊行しています。学校は地域のシンボル的存在でもあることからその内容には地域の移り変わりについての記述も含まれていますので、地域史の調査をする際にも活用することができます。編集の際に収集された個人所蔵の貴重な写真に出会えることもあるかもしれません。

臨川 渋谷区立臨川小学校開校130周年記念誌 書影

渋谷区内学校史誌関係資料紹介

区内にある公立学校の周年誌などのほか、私学を含めた学校史誌はたくさんあります。また、教育の歴史については『渋谷区教育史』上巻・下巻があり、資料編には原典資料も収録しています。また、教育史を平易に読める『渋谷区子ども教育史』のシリーズもあります。

渋谷区内学校史・誌関係資料一覧(PDF:154KB)