この「都道431号 角筈和泉町線」は通称名として公示されていない「旧玉川水道道路」のことで、一般に「水道道路」と呼ばれています。水道道路とは多くは浄水水道管の埋設されている道で、井の頭通りもそう呼ばれるように全国にいくつもあります。
431号の場合、もとは明治25年(1892年)の淀橋浄水場の建設に伴い、玉川上水の水を代田橋附近から引き入れるための新水路として東京市により建設された玉川上水新水路がその後廃止されたのちに水路跡の一部を道路としたものです。しかしながら、廃止の際に新たな水路は甲州街道の下に敷設されたため、この道路の下には「玉川上水新水路」は埋設されていません。

参考資料

『渋谷の玉川上水』(渋谷区 1985年)
『渋谷の玉川上水』改訂版(渋谷区 1986年)

「玉川上水新水路」(28ページ)に新水路開設の解説があります。

所蔵館: 中央・西原・笹塚・本町・保存庫(S13)
改訂版:中央・大和田・臨川・代々木・笹塚こども・保存庫(S13)

『図説渋谷区史』(渋谷区 2003年)

「玉川・三田用水-玉川上水新水路の開設」(116ページ)に解説があります。

所蔵館: 全館(S12)

『新修渋谷区史 中巻』(渋谷区 1966年)

「改良水道の創設」(1796ページ)に解説があります。

所蔵館: 全館(S12)

そのほかにも玉川上水関係の資料を下記一覧で紹介しています

玉川上水関係資料一覧(PDF:167.9 KB)

(2014年11月1日回答作成)